今回の記事では Google Apps Script を使うための準備について解説したいと思います。
本連載の概要については下記の記事をご参照ください。
「忙しいマーケターのためのプログラミング入門」の連載を開始します！
Google Apps Scriptとは？
Google Apps Script はいわばエクセルのマクロのようなもの。
プログラミングすることで、Googleスプレッドシートの操作の自動化等が可能です。
エクセルのマクロと違うのは、インターネット上で動作するプログラムということ。
Googleスプレッドシートの操作だけでなく、Google Analytics・TwitterなどのWEBサービスと連携させることも可能です。
そしてGoogleのインフラ上で動作するので自分で開発環境を用意する必要がなく、手軽に始められるのが魅力です。
Google Apps Script での開発準備
1. Googleドライブにアクセス
まずはGoogleドライブにアクセスします。
Googleアカウントを持っていない人は作成してください。
2. スプレッドシートを作成
「新規」から「Googleスプレッドシート」をクリックします。
作成したら、「無題のスプレッドシート」をクリックして名前をつけて下さい。
3. スクリプトエディタを開く
「ツール」から「スクリプトエディタ」をクリックします。
4. プロジェクトの作成
「空のプロジェクト」をクリックし、プロジェクトを作成します。これで準備はOKです。
コードを書いてみよう
準備ができたので早速コードを書いてみましょう。元々書かれている「myFunction」というのが関数名（機能の名前）で、この機能で何を実行させるかというのをプログラミングしていきます。
「myFunction」という部分は任意の名前に変更できますが、とりあえずこのまま進めていきます。
1. 処理を記入し、ファイルを保存
myFunction の処理の中に、 Browser.msgBox(“Hello World!”); と追記し、「ファイル」から「すべてを保存」をクリックして保存します。
2. 処理を実行
メニューの▶ボタンを押して、処理を実行します。初回の実行時のみ「承認が必要です」というメッセージが表示されるので「続行」をクリックして承認します。
3. 処理結果を確認
最初に作成したスプレッドシートシートを開くと、メッセージボックスが表示されているのを確認できます。
もうお分かりかと思いますが、Browser.MsgBoxというのはブラウザにメッセージボックスを表示させるという命令で、「Hello World!」の部分は表示させる内容になります。
「Hello World!」の部分は「こんにちは！」等、任意の文字に設定することが可能です。
ちなみに「Hello World! を出力する」というプログラムは、初心者のための例題としてプログラミング言語問わず広く普及しているものです。
トリガーを設定しよう
Google Apps Script では、定期的に処理を自動実行させるためのトリガー機能があります。
1. トリガー画面を開く
メニューの時計マークをクリックし、「トリガーが設定されていません。今すぐ追加するにはここをクリックしてください。」を選択します。
2. トリガーの設定
トリガー画面が開いたら、どのタイミングで処理を実行するかを設定します。
１時間毎に実行させる：時間主導型 → 時タイマー → １時間
30分毎に実行させる：時間主導型 → 分タイマー → 30分
毎朝9時頃に実行させる：時間主導型 → 日タイマー → 午前9時〜10時
月曜の昼に実行させる：時間主導型 → 週タイマー → 毎週月曜日 → 正午〜午後1時
月初の午後1時頃に実行させる：時間主導型 → 月タイマー → 1 → 午後1時〜2時
例えば Google Analytics の毎日のPVを確認しているのであれば、GAのデータを取得してメールを飛ばすという処理を毎朝9時に実行するようにします。
このトリガー機能が備わっているのも Google Apps Script の大きな魅力。自前でトリガー機能を実装しようとすると結構大変なのですが、これだと簡単に定期的な処理を実行することができます。
本連載ではこの便利な Google Apps Script をフル活用していく予定ですのでお楽しみに。
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